里芋の「唐揚げ」:ぬめりを活かしたサクサク唐揚げレシピ

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里芋の「唐揚げ」:ぬめりを活かしたサクサク唐揚げレシピ

はじめに

里芋は、その独特のぬめりとほくほくとした食感が魅力の根菜です。煮物や味噌汁など、和食の定番として親しまれていますが、意外な調理法でその魅力を最大限に引き出すことができます。それが「唐揚げ」です。

「里芋の唐揚げ」と聞くと、ぬめりが油っぽさにつながるのでは?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このぬめりこそが、下処理と調理法を工夫することで、驚くほどサクサクとした食感を生み出す鍵となるのです。本レシピでは、里芋のぬめりを逆手に取った、誰でも簡単に作れる、絶品サクサク里芋唐揚げの作り方をご紹介します。

おやつやおつまみとしてはもちろん、お子様から大人まで喜ばれること間違いなし。里芋の新たな魅力を発見できる、おすすめのレシピです。

材料

  • 里芋:300g
  • 下味用調味料
    • 醤油:大さじ1
    • 酒:大さじ1
    • みりん:小さじ1
    • おろし生姜:小さじ1/2
    • おろしにんにく:小さじ1/2(お好みで)
  • 衣用調味料
    • 片栗粉:大さじ3〜4
    • 薄力粉:大さじ1
  • 揚げ油:適量
  • お好みで
    • 塩:少々
    • レモン:くし切り
    • 七味唐辛子:少々

作り方

1. 里芋の下準備(ぬめりを活かすポイント)

里芋の唐揚げをサクサクに仕上げるための最も重要な工程が、この下準備です。ぬめりを完全に洗い流してしまうのではなく、適度に残すことが、衣との密着度を高め、仕上がりの食感に影響します。

  1. 里芋は、皮付きのままよく洗います。泥汚れなどを丁寧に落としましょう。
  2. 鍋に里芋とかぶるくらいの水を入れて火にかけ、竹串がすっと通るまで(約10〜15分)下茹でします。完全に火を通すのではなく、少し芯が残る程度が理想です。
  3. 茹で上がった里芋は、熱いうちに手で皮をむきます。熱いので、布巾やキッチンペーパーなどで包むと安全です。皮がむきにくい場合は、包丁の背で軽くこするようにすると剥がしやすくなります。
  4. 皮をむいた里芋は、軽く水洗いし、表面のぬめりを軽く落とします。ここでゴシゴシ洗いすぎると、ぬめりが取れすぎてしまうので注意しましょう。
  5. 水気をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ります。
  6. 里芋の大きさに合わせて、一口大に切ります。大きすぎる場合は、揚げるのに時間がかかり、中まで火が通りにくくなるため、2〜3等分程度にしましょう。

2. 下味をつける

里芋にしっかり味を染み込ませることで、単調な味にならず、深みのある唐揚げになります。

  1. ボウルに、下味用の調味料(醤油、酒、みりん、おろし生姜、おろしにんにく)を全て混ぜ合わせます。
  2. 切った里芋をボウルに入れ、全体に調味料が絡むように優しく和えます。
  3. 10分〜15分程度、味を馴染ませます。

3. 衣をつける

衣の割合が、サクサク感を左右します。片栗粉を多めにすることで、カリッとした食感になります。

  1. 別のボウルに、衣用の調味料(片栗粉、薄力粉)を混ぜ合わせます。
  2. 下味をつけた里芋の水気を軽く切り、衣のボウルに入れます。
  3. 里芋に衣が均一にしっかりとつくように、優しく混ぜ合わせます。衣がつきにくい場合は、少量の水を加えて調整しても良いですが、つけすぎには注意しましょう。

4. 揚げる

揚げ方にも、サクサクに仕上げるコツがあります。

  1. 揚げ油を170℃程度に熱します。衣をつけた里芋を静かに油に入れます。一度にたくさん入れすぎると油の温度が下がり、カラッと揚がりにくくなるので、数回に分けて揚げましょう。
  2. 時々里芋を返しながら、全体がきつね色になり、衣がカリッとするまで3〜4分程度揚げます。
  3. 揚がった里芋は、油を切って、網などに乗せて冷まします。

5. 盛り付け

揚げたての熱々をいただくのが一番ですが、少し冷めても美味しくいただけます。

  1. お皿に盛り付けます。
  2. お好みで、塩を軽く振ったり、レモンを添えたり、七味唐辛子を振るなど、味の変化を楽しむのもおすすめです。

美味しく作るためのコツとアレンジ

ぬめりの活用法

里芋のぬめりは、加熱されることで粘り気のある食感に変化します。しかし、唐揚げの場合は、このぬめりが衣の密着度を高める効果があります。下茹でで適度に残し、水洗いで軽く落とす程度に留めるのがポイントです。

衣の工夫

片栗粉の割合を増やすことで、よりカリッとした食感になります。薄力粉を混ぜることで、衣の剥がれにくさも向上します。食感をよりクリスピーにしたい場合は、片栗粉のみでも美味しく仕上がります。

二度揚げでさらにサクサク

一度目の揚げで中まで火を通し、油から一度取り出します。油の温度を180℃程度に上げてから、再度短時間(30秒〜1分程度)揚げることで、衣がよりカリッと仕上がります。

味付けのバリエーション

下味にカレー粉を少量加えると、スパイシーで食欲をそそる風味になります。また、和風だしの顆粒を衣に混ぜ込むことで、旨味をプラスすることも可能です。

その他のアレンジ

揚げる前に、青のりを衣に混ぜ込むと、風味豊かで彩りも良くなります。また、揚げた後に、甘酢あんを絡めたり、マヨネーズをつけて食べるのもおすすめです。

まとめ

里芋の唐揚げは、その独特のぬめりを活かすことで、外はサクサク、中はほくほくとした食感を楽しむことができる、新しい里芋の食べ方です。下準備でぬめりを適度に残し、衣と揚げ方を工夫するだけで、驚くほど美味しい唐揚げが完成します。

普段あまり里芋を使わないという方でも、このレシピならきっと気に入っていただけるはずです。ぜひ、この機会に里芋の唐揚げに挑戦してみてください。きっと、里芋の新たな魅力に目覚めることでしょう。

おやつ、おつまみ、おかずとしても活躍する万能な一品です。