いも類の「離乳食」:安心安全な調理法とレシピ

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いも類(離乳食):安心安全な調理法とレシピ

いも類は、離乳食初期から活用できる栄養価の高い食材です。炭水化物が主成分で、エネルギー源となります。また、ビタミンC、カリウム、食物繊維なども含まれており、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素が豊富です。しかし、いも類は種類によって調理法や離乳食での進め方が異なります。ここでは、いも類の離乳食における安心安全な調理法と、月齢別のレシピについて詳しく解説します。

いも類の種類と離乳食での進め方

離乳食でよく使われるいも類は、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ(※厳密には野菜ですが、いも類と同様に調理・活用されるため含めます)、里芋、人参(※これも野菜ですが、甘みがあり離乳食で人気です)などがあります。それぞれ特徴があり、離乳食での進め方も考慮が必要です。

じゃがいも

* **特徴:** 離乳食初期から利用でき、でんぷん質が豊富でエネルギー源となります。加熱するとホクホクとした食感になります。
* **進め方:**
* **離乳食初期(5〜6ヶ月頃):** 皮をむき、柔らかく茹でて潰してから、裏ごしまたはすり鉢ですり潰し、なめらかなピューレ状にします。水分(母乳、ミルク、湯冷まし、だし汁など)で硬さを調整します。
* **離乳食中期(7〜8ヶ月頃):** 舌で潰せるくらいの柔らかさに茹でたものを、フォークの背などで粗く潰したり、小さく刻んだりして与えます。
* **離乳食後期(9〜11ヶ月頃):** 歯ぐきで噛めるくらいの柔らかさに茹でたものを、1cm角程度に刻んだり、マッシュしたりして与えます。
* **離乳食完了期(1歳〜1歳半頃):** 大人と同じくらいの柔らかさに調理し、小さく切って与えます。
* **注意点:** 芽にはソラニンという毒素が含まれているため、必ず芽を取り除いてから調理してください。

さつまいも

* **特徴:** 自然な甘みがあり、赤ちゃんが食べやすい食材です。ビタミンC、食物繊維も豊富です。
* **進め方:**
* **離乳食初期(5〜6ヶ月頃):** 皮をむき、柔らかく茹でてから裏ごしまたはすり潰し、なめらかなピューレ状にします。甘みが強いため、水分で薄めて調整します。
* **離乳食中期(7〜8ヶ月頃):** 柔らかく茹でたものをフォークの背で潰したり、粗みじんにしたりします。
* **離乳食後期(9〜11ヶ月頃):** 柔らかく調理し、小さめの角切りや、一口大に丸めたりします。
* **離乳食完了期(1歳〜1歳半頃):** 柔らかく調理し、食べやすい大きさに切ります。
* **注意点:** 生のさつまいもは消化に負担がかかることがあるため、必ず加熱してから与えてください。

かぼちゃ

* **特徴:** 鮮やかなオレンジ色で、β-カロテンが豊富です。甘みがあり、離乳食でも人気です。
* **進め方:**
* **離乳食初期(5〜6ヶ月頃):** 種とワタ、皮を取り除き、柔らかく蒸すか茹でてから裏ごしまたはすり潰します。
* **離乳食中期(7〜8ヶ月頃):** 柔らかく蒸すか茹でたものをフォークの背で潰したり、粗みじんにしたりします。
* **離乳食後期(9〜11ヶ月頃):** 柔らかく調理し、小さめの角切りや、一口大にします。
* **離乳食完了期(1歳〜1歳半頃):** 柔らかく調理し、食べやすい大きさに切ります。
* **注意点:** 収穫時期によっては、消化に負担がかかる場合もあります。様子を見ながら進めましょう。

里芋

* **特徴:** ねっとりとした食感が特徴で、食物繊維が豊富です。
* **進め方:**
* **離乳食初期(5〜6ヶ月頃):** 皮をむき、柔らかく茹でてから、ぬめりを取り除き、裏ごしまたはすり潰します。
* **離乳食中期(7〜8ヶ月頃):** 柔らかく茹でたものをフォークの背で潰したり、粗みじんにしたりします。
* **離乳食後期(9〜11ヶ月頃):** 柔らかく調理し、小さめの角切りや、一口大にします。
* **離乳食完了期(1歳〜1歳半頃):** 柔らかく調理し、食べやすい大きさに切ります。
* **注意点:** ぬめりやアクが強い場合があるので、よく洗ってから調理し、必要であればアク抜きをしてください。

安心安全な調理法

離乳食に使ういも類は、赤ちゃんの消化機能に合わせて、以下のような調理法で進めるのが安心安全です。

加熱調理

* **基本:** いも類は必ず加熱してから与えてください。生の状態では消化が悪く、お腹を壊す原因になります。
* **調理法:**
* **茹でる:** 水から、またはお湯から、具材が柔らかくなるまで茹でます。
* **蒸す:** 蒸し器や電子レンジで、ふっくらと柔らかくなるまで蒸します。蒸すことで、栄養素の流出を抑えることができます。
* **電子レンジ加熱:** 耐熱容器に具材と少量の水(またはだし汁)を入れ、ラップをして加熱します。火の通りが早く便利ですが、均一に加熱されているか確認が必要です。

なめらかに調理

* **離乳食初期:** 裏ごし器や目の細かいザル、またはフードプロセッサーやブレンダー(少量で試す)を使用して、口当たりの良いなめらかなピューレ状にします。
* **離乳食中期以降:** 舌で潰せるくらいの柔らかさを目安に、フォークで潰したり、荒みじんにしたりします。

水分で硬さ調整

* 母乳、ミルク、湯冷まし、だし汁、野菜スープの煮汁などを加えて、赤ちゃんの月齢や食べ具合に合わせて硬さを調整します。最初はやわらかめに、慣れてきたら徐々に硬くしていきます。

アク抜き・皮むき

* **皮むき:** いも類は基本的に皮をむいてから調理します。特にじゃがいもは芽の毒素に注意が必要です。
* **アク抜き:** 里芋などは、アクが強い場合があるので、水にさらしたり、さっと茹でてから再度茹で直したりしてアク抜きをします。

焦げ付き・加熱ムラに注意

* 調理する際は、焦げ付かないように注意し、電子レンジの場合は加熱ムラがないように、時々かき混ぜたり、様子を見たりすることが大切です。

月齢別レシピ例

ここでは、いも類を使った離乳食のレシピ例を月齢別に紹介します。

離乳食初期(5〜6ヶ月頃)

* **レシピ1:じゃがいものピューレ**
1. じゃがいもの皮をむき、芽があれば取り除く。
2. 小さく切って、柔らかくなるまで茹でる。
3. 湯を捨て、熱いうちに裏ごし器で裏ごしする。
4. 母乳やミルク、湯冷ましなどを加えて、なめらかなピューレ状に調整する。
* **レシピ2:さつまいものポタージュ風**
1. さつまいもの皮をむき、小さく切る。
2. 柔らかくなるまで茹でる。
3. 湯を捨て、熱いうちに裏ごし器で裏ごしする。
4. 水分(母乳、ミルク、湯冷ましなど)を加えて、とろみを調整する。

離乳食中期(7〜8ヶ月頃)

* **レシピ1:じゃがいもとかぼちゃの2色マッシュ**
1. じゃがいもとかぼちゃをそれぞれ柔らかくなるまで茹でる(または蒸す)。
2. じゃがいもはフォークの背で粗く潰す。
3. かぼちゃはフォークの背で粗く潰す。
4. それぞれを離乳食用のお皿に盛り付ける。
* **レシピ2:さつまいもとほうれん草のポタージュ**
1. さつまいもは皮をむき、小さく切って柔らかくなるまで茹でる。
2. ほうれん草はさっと茹でて、みじん切りにする。
3. 茹でたさつまいもに、ほうれん草、だし汁(または湯冷まし)を加えて、ブレンダー(またはフードプロセッサー)でなめらかにするか、フォークで潰して混ぜ合わせる。

離乳食後期(9〜11ヶ月頃)

* **レシピ1:里芋と鶏ひき肉の団子風**
1. 里芋は皮をむき、柔らかく茹でてからフォークで潰す。
2. 鶏ひき肉(脂肪の少ないもも肉など)は、さっと茹でて細かくほぐす。
3. 里芋と鶏ひき肉を混ぜ合わせ、離乳食用のお皿に小さめの団子状にして盛り付ける。
* **レシピ2:かぼちゃとブロッコリーのチーズ和え**
1. かぼちゃは柔らかく蒸すか茹でて、1cm角程度に切る。
2. ブロッコリーは柔らかく茹でて、細かく刻む。
3. かぼちゃとブロッコリーを混ぜ合わせ、粉チーズ(離乳食用のものや、塩分のないもの)を少量加えて和える。

離乳食完了期(1歳〜1歳半頃)

* **レシピ1:じゃがいもとひき肉のチャンプルー風**
1. じゃがいもは皮をむき、1cm角程度に切って柔らかくなるまで茹でる。
2. 豚ひき肉(または鶏ひき肉)は、油をひかずにフライパンで炒める。
3. じゃがいも、炒めたひき肉、細かく刻んだ人参や玉ねぎなどを一緒に炒め合わせる。
4. 醤油(ごく少量、またはだし醤油)で風味付けする。
* **レシピ2:さつまいもとレーズンのミニ蒸しパン**
1. さつまいもは皮をむき、柔らかく茹でて潰す。
2. ドライレーズンは刻んで、お湯で戻しておく。
3. ホットケーキミックス(無糖のもの、または米粉など)に、潰したさつまいも、戻したレーズン、牛乳(または水)を加えて混ぜ合わせる。
4. 離乳食用の型や、マフィン型などに流し込み、蒸すか、電子レンジで加熱する。

離乳食でいも類を与える際の注意点

* **アレルギー:** いも類自体にアレルギー反応が出ることは稀ですが、新しい食材を与える際は、ごく少量から始め、様子を見ながら進めてください。
* **硬さ:** 赤ちゃんの月齢や発達状況に合わせて、硬さや形状を調整してください。無理に噛ませようとせず、舌で潰せる、または噛める固さにすることが大切です。
* **味付け:** 基本的に、離乳食初期・中期は素材の味を活かします。後期以降も、薄味を心がけ、調味料はごく少量に留めましょう。
* **量:** 初めて与える際は、少量から始め、一度にたくさん与えすぎないようにしましょう。
* **体調:** 赤ちゃんの体調が良い時に与えましょう。下痢や嘔吐などの症状がある場合は、しばらく様子を見てから再開してください。
* **保存:** 調理した離乳食は、冷蔵または冷凍保存が可能です。清潔な容器に入れ、早めに食べきるようにしましょう。再加熱する際は、中心部までしっかりと温めてください。

まとめ

いも類は、離乳食の初期から活用できる万能な食材です。調理法を工夫し、赤ちゃんの月齢や発達段階に合わせて進めることで、安全に美味しく離乳食に取り入れることができます。今回ご紹介した調理法やレシピを参考に、ぜひお子様の離乳食作りに役立ててください。