なしの「チップス」:自家製ドライなしチップスの作り方

フルーツ情報

自家製ドライなしチップスの作り方

なしは、そのみずみずしさと甘みから、生で食べるだけでなく、様々な調理法で楽しめる果物です。今回は、そんななしを長期保存可能で、おやつとしても、料理のアクセントとしても活用できる「ドライなしチップス」にする方法を、詳しくご紹介します。自家製ならではの、添加物なしのヘルシーなチップスは、お子様のおやつにもぴったりです。

ドライなしチップス作りに適したなしの種類

ドライなしチップスを作る上で、なしの種類選びは仕上がりに大きく影響します。水分量が多すぎず、比較的しっかりとした果肉を持つ品種がおすすめです。

おすすめの品種

  • 幸水:甘みが強く、果汁も豊富ですが、比較的しっかりとした果肉なので、ドライフルーツにしても風味が損なわれにくいです。
  • 豊水:こちらも甘みが強く、やや硬めの果肉が特徴で、チップスに適しています。
  • 新高:大玉で甘みが強く、果肉がやや粗めですが、厚めにスライスすればチップスとして楽しめます。
  • 南水:砂漠の品種ですが、甘みが強く、果汁が適度で、ドライフルーツにも向いています。

水分量が非常に多い品種(例:水戸なすなど)や、果肉が非常に柔らかい品種は、乾燥に時間がかかったり、形状が崩れやすかったりする可能性があります。もし、これらの品種を使用する場合は、薄くスライスしたり、乾燥時間を調整したりする工夫が必要になるかもしれません。

ドライなしチップスの作り方(オーブン使用)

オーブンを使用する方法は、比較的短時間で均一に乾燥させることができるため、一般的で手軽な方法です。

準備するもの

  • お好みのなし:1~2個
  • 包丁
  • まな板
  • オーブンシート
  • オーブン
  • (お好みで)シナモンパウダー、レモン汁

作り方の手順

  1. なしの下準備
    • なしは皮をむき、芯を取り除きます。
    • 1~2mm程度の薄さにスライスします。均一な厚さにスライスすることが、乾燥ムラを防ぐための重要なポイントです。包丁で難しい場合は、スライサーの使用もおすすめです。
    • (お好みで)スライスしたなしに、軽くレモン汁をかけると、色止めになり、風味も良くなります。
    • (さらに風味を加えたい場合)シナモンパウダーを軽く振りかけるのもおすすめです。
  2. オーブンの予熱
    • オーブンを80℃~100℃に予熱します。低温でじっくり乾燥させるのがポイントです。
  3. オーブンシートに並べる
    • オーブンシートを天板に敷き、スライスしたなしを重ならないように並べます。
  4. 乾燥させる
    • 予熱したオーブンに入れ、2~4時間を目安に乾燥させます。
    • 途中、1時間ごとになしを裏返したり、オーブンのドアを少し開けて蒸気を逃がしたりすると、より均一に乾燥させることができます。
    • なしの水分が抜け、パリッとした食感になれば完成です。乾燥時間は、なしの水分量や厚さ、オーブンの機種によって異なりますので、様子を見ながら調整してください。
  5. 冷ます
    • オーブンから取り出し、完全に冷まします。

ドライなしチップスの作り方(食品乾燥機使用)

食品乾燥機(フードドライヤー)をお持ちの場合は、より手軽に、そして電気代を抑えながらドライフルーツを作ることができます。

準備するもの

  • お好みのなし
  • 包丁
  • まな板
  • 食品乾燥機
  • (お好みで)シナモンパウダー、レモン汁

作り方の手順

  1. なしの下準備
    • オーブン使用の場合と同様に、皮をむき、芯を取り除き、1~2mm程度の薄さにスライスします。
    • (お好みで)レモン汁やシナモンパウダーを振りかけます。
  2. 乾燥機にセット
    • 食品乾燥機のトレイになしが重ならないように並べます。
  3. 乾燥させる
    • 食品乾燥機の温度を50℃~60℃に設定し、6~10時間を目安に乾燥させます。
    • こちらも、途中でトレイの位置を入れ替えたり、なしを裏返したりすると、均一に乾燥させることができます。
    • パリッとした食感になれば完成です。
  4. 冷ます
    • 乾燥機から取り出し、完全に冷まします。

ドライなしチップスの保存方法

自家製ドライなしチップスは、適切に保存することで、長期保存が可能です。

保存のポイント

  • 完全に乾燥させる
    • 少しでも水分が残っていると、カビの原因になります。
  • 密閉容器に入れる
    • 乾燥剤を一緒に入れると、より湿気を防ぐことができます。
    • 常温で保存し、直射日光や湿気を避けてください。
  • 冷蔵庫での保存
    • より長期間保存したい場合は、冷蔵庫での保存もおすすめです。

保存期間は、保存状態にもよりますが、常温で数週間、冷蔵庫であれば1ヶ月以上保存できる場合もあります。異臭がしたり、カビが生えたりした場合は、すぐに廃棄してください。

ドライなしチップスの活用法

ドライなしチップスは、そのまま食べるだけでなく、様々な料理に活用できます。

おすすめの活用法

  • そのままおやつに
    • 一番手軽で、なし本来の甘みと風味を楽しめます。
  • ヨーグルトやシリアルのトッピングに
    • 食感と甘みがプラスされ、朝食が豊かになります。
  • お菓子作りに
    • マフィンやクッキー、パウンドケーキなどに混ぜ込むと、風味と食感のアクセントになります。
  • サラダのアクセントに
    • チーズやナッツなどと合わせると、甘みと酸味が調和し、おしゃれなサラダになります。
  • 肉料理のソースに
    • 煮込み料理やソースに加えると、フルーティーなコクが生まれます。
  • ハーブティーや温かい飲み物に
    • カップに入れてお湯を注ぐと、ほんのり甘いフルーツティーとしても楽しめます。

まとめ

自家製ドライなしチップスは、手軽に作れて、なしの美味しさを長期保存できる魅力的な食品です。素材の味を活かし、添加物なしで作れるため、健康志向の方やお子様のおやつにも最適です。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひご家庭で、採れたてのなしをドライフルーツにして、様々なシーンで楽しんでみてください。