りんごの「ソース」:肉料理、魚料理に合うりんごソースのレシピ
りんごソースとは
りんごソースとは、りんごを加熱してペースト状にしたものです。一般的に、甘く煮詰めたり、シナモンなどのスパイスを加えたりすることで、デザートとしても親しまれていますが、その甘酸っぱさとフルーティーな香りは、肉料理や魚料理のソースとしても非常に汎用性が高く、料理の味わいを豊かにします。特に、脂っこい肉料理や淡白な魚料理に合わせることで、味のバランスを整え、食欲をそそる一品へと昇華させることができます。
肉料理に合うりんごソース
肉料理とりんごソースの組み合わせは、古くからヨーロッパなどで親しまれてきました。りんごの酸味と甘みが、肉の旨味を引き立て、重たくなりがちな肉料理をさっぱりと食べさせてくれます。
豚肉との相性
豚肉とりんごの相性は抜群です。豚肉の脂の旨味とりんごの酸味が絶妙に調和し、互いの良さを引き立て合います。
ポークソテーとりんごソース
* 材料
* 豚ロース肉(厚切り):2枚
* 塩:少々
* 黒こしょう:少々
* 薄力粉:大さじ2
* バター:20g
* りんごソース(後述の基本レシピ)
* お好みでパセリのみじん切り
* 作り方
1. 豚ロース肉は筋を切り、塩、黒こしょうを振って下味をつけ、薄力粉を薄くまぶす。
2. フライパンにバターを熱し、豚肉を両面がきつね色になるまで焼く。火が通るまで弱火でじっくりと焼く。
3. 焼きあがったりんごソースをフライパンに加え、豚肉に絡めるように温める。
4. お皿に豚肉を盛り付け、上からりんごソースをかけ、お好みでパセリを散らす。
ポイント:豚肉を焼く際に、りんごソースも一緒にフライパンで温めることで、香りが移り、より一体感のある味わいになります。
豚の角煮とりんごソース
豚の角煮に、甘酸っぱいりんごソースを添えることで、こってりとした角煮に奥行きと軽やかさが加わります。角煮を煮込む際に、りんごのすりおろしを少量加えるのもおすすめです。
鶏肉との相性
鶏肉もまた、りんごソースとの相性が良い食材です。特に鶏むね肉などの淡白な味わいは、りんごソースのフルーティーさがよく合います。
チキンソテーとりんごソース
* 材料
* 鶏むね肉:1枚
* 塩:少々
* 黒こしょう:少々
* オリーブオイル:大さじ1
* りんごソース(後述の基本レシピ)
* お好みでローズマリー
* 作り方
1. 鶏むね肉は皮を取り除き、厚さを均等にしてフォークで数カ所刺す。塩、黒こしょうを振る。
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏むね肉を皮目から焼く。
3. 両面がきつね色になったら、弱火にして蓋をし、中まで火を通す。
4. 火が通ったら、りんごソースを加えて軽く温める。
5. お皿に鶏むね肉を盛り付け、りんごソースをかける。
ポイント:鶏むね肉は火を通しすぎるとパサつきがちなので、余熱で火を通すようにするとしっとり仕上がります。
牛肉との相性
牛肉、特に赤身の部位には、りんごソースの酸味が脂の甘みと調和し、肉の旨味を一層引き立てます。
ローストビーフとりんごソース
ローストビーフの濃厚な味わいに、甘酸っぱいりんごソースがアクセントとなり、重厚な中にも軽やかさを加えます。
魚料理に合うりんごソース
魚料理とりんごソースの組み合わせは、意外に思われるかもしれませんが、そのフルーティーな甘酸っぱさが魚の臭みを消し、上品な味わいを引き出してくれます。
白身魚との相性
鯛やタラなどの白身魚は、繊細な味わいのりんごソースとよく合います。
白身魚のポワレとりんごソース
* 材料
* 白身魚の切り身(鯛、タラなど):2切れ
* 塩:少々
* 黒こしょう:少々
* 薄力粉:適量
* バター:15g
* オリーブオイル:大さじ1
* りんごソース(後述の基本レシピ)
* お好みでレモン汁
* 作り方
1. 白身魚は水気を拭き取り、塩、黒こしょうを振って薄力粉をまぶす。
2. フライパンにオリーブオイルとバターを熱し、白身魚を皮目から焼く。
3. 両面がきつね色になったら、弱火にして中まで火を通す。
4. 火が通ったら、りんごソースを加えて軽く温める。お好みでレモン汁を少量加えると、さらに爽やかになる。
5. お皿に白身魚を盛り付け、りんごソースをかける。
ポイント:りんごソースにレモン汁を少量加えることで、魚の繊細な味わいを損なわずに、爽やかな風味をプラスできます。
サーモンとの相性
脂の乗ったサーモンには、りんごソースの酸味が脂っこさを軽減し、さっぱりと食べさせてくれます。
サーモンのムニエルとりんごソース
サーモンのムニエルに、温かいりんごソースを添えると、風味豊かで満足感のある一品になります。
基本のりんごソース レシピ
肉料理にも魚料理にも使える、万能なりんごソースの基本レシピです。
材料
* りんご(紅玉、ふじなど酸味のあるもの):2個
* 水:50ml
* 砂糖:大さじ1~2(りんごの甘さやお好みで調整)
* レモン汁:小さじ1
* シナモンパウダー:少々(お好みで)
* バター:5g(照りを出すため、お好みで)
作り方
1. りんごは皮をむき、芯を取り除いて、8等分に切る。
2. 鍋にりんご、水、砂糖、レモン汁、シナモンパウダー(入れる場合)を入れて中火にかける。
3. 煮立ったら弱火にし、蓋をしてりんごが柔らかくなるまで15~20分ほど煮る。
4. りんごが柔らかくなったら、木べらやマッシャーなどで潰しながら、好みのペースト状にする。
5. 火から下ろし、お好みでバターを加えて混ぜ、照りを出す。
6. 粗熱が取れたら完成。
アレンジ
* 甘さ控えめ:砂糖の量を減らすか、加えない。
* スパイスを効かせる:シナモンの他に、ナツメグ、クローブなどを少量加える。
* ハーブを加える:タイムやローズマリーなどを加えて煮込むと、大人の味わいに。
* 食感を残す:りんごを潰しすぎず、一部塊を残すと食感が楽しめる。
* バルサミコ酢を加える:煮詰める際にバルサミコ酢を少量加えると、コクと深みが増す。
りんごソースの保存方法
* 清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。
* 2~3日を目安に使い切るのがおすすめです。
* 長期保存したい場合は、小分けにして冷凍保存も可能です。
まとめ
りんごソースは、その甘酸っぱさとフルーティーな香りで、肉料理や魚料理の味わいを格段に向上させる魔法のような調味料です。基本のレシピをマスターすれば、あとはお好みに合わせて様々なアレンジが楽しめます。ぜひ、この万能なりんごソースを日々の食卓に取り入れて、新しい美味しさを発見してください。
